脳は、楽しいことか、生存に必要なことしか、覚えない。
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「センセー、最初に覚えることは、できるだけ少なくしないといけないというのはわかったけど、でも結局、全部覚えないといけないわけでしょ? それって何かうまい手はないの?」うん、もちろんテクニックとしては、音読したり、絵や図を描いたりなどといった方法はあるね。
音読すると、読んだ情報を耳から聞いてフィードバックするし、絵や図を描きながら覚えると、視覚から情報を再確認するので、記憶に残りやすい。
都道府県だと、日本地図のパズルなんかもあるから、それを利用しても良い。
五官を動員すると、脳は『あ、この情報は重要だな』と判断して、記憶に残そうとするわけだ。
ただしこれだって、多少覚えやすくなるだけだ。
くり返さないと覚えられないというのは同じだ。
というのもある短期記憶が、長期記憶になるには条件があって、それは、脳がその情報を<生きていくのに必要の情報だ>と判断するってことだからだ。
長期記憶とは言っても、脳の中に覚えておける情報の量は限られているから、必要だと判断したことしか、覚えられないんだね。
脳をだますには、繰り返して覚えるしかない。
じゃあ脳がある情報を、「生きていくのに必要な情報だ」と判断する基準は、一体なんだろう?実をいうと、その判断基準は単純で、くり返し使われるかどうかだ。
つまりくり返し使われる情報は、必要なものだと判断してしっかり覚えるし、逆に、あまりくり返して使わない情報は、いらないものとして消去されるんだね。
たとえばセンセーなんか、ずっと関西で生きてきたから、未だに栃木県と茨城県と埼玉県と群馬県の位置関係は、覚えられない。
ここ数年は関東にいるから何となくはわかってきたが、やっぱり覚えられない。
関東に住んでいる人なら、四国や中国地方の県の位置関係は、曖昧な人が多いだろう。
これはつまり、センセーが、これらの知識を使う必要がなかったからだね。
使わない知識は、興味でもない限りドンドン忘れていくし、なかなか覚えられない。
だから、モノをしっかり覚えるのには、覚えた記憶をくり返し使うってことが重要なんだね。
使うために覚えると、記憶しやすい。
そして一歩進んで、使うために覚えるっていうのも有効だ。
覚える → 思い出して使う → 覚える → 思い出して使う のくり返しだね。
ただし、さっきも言ったように、とりあえず覚えておける記憶の量は決まっているから、むやみやたらに覚えてもいけない。
あくまでも、少しずつ、少しずつ、だね。
それから、覚えたことの復習の仕方としては、脳科学の研究によって、
- 翌日にもう1度。
- 1週間後にもう1度。
- そのまた2週間後にもう1度
- そのまた1ヶ月後にもう一度。
漢字の読み書きなんかは、漢字検定のステップ学習を1ステップずつとか、論理エンジン「漢字・言葉のトレーニング」などが漢字検定準拠だから、これを1ステップずつ進んで、終わったら漢字検定を受検するというパターンでもいいね。
算数(計算)の場合は、小学校低学年の場合は、『マスター1095題 一行計算問題集』(日能研ブックス)が、いろんな計算問題が混ざっていてオススメだ。
5年生以上なら、復習をかねて、『計算と熟語』(日能研ブックス)の4年生版からやればいい。
やり方はまたあとで説明するけど、そういうわけでフェイズ2では、
- 言葉の読み書き、
- 熟語の意味、
- 計算練習、
- 都道府県名と県庁所在地の記憶、
【受験勉強の極意】 モノを覚えるには、結局くり返しやるしかない。
覚えるのに有効なのは、使うこと。
だから復習を中心に据えて、くり返すべし。