模試の常識・非常識
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中学受験に成功するには、模試の使い方が非常に大事になる。
模試にも色んな模試があるのだが、とにかく模試が子供の学力を測る、唯一の物差しだと言っても良いだろう。
模試で成績が悪ければ、本番の入試で合格できる確率は、かなり低くなる。
ハッキリ言って、受けても時間と受験料を捨てるようなもんだ。
模試の合否判定には、色んな表現が使われているが、「安全圏」とか「合格確率80%以上」となっていて、ようやく受験しても良いかな?と言うぐらいである。
実際、多くの受験生を見てきても、安全圏でギリギリって事も多いし。
「合格圏」「合格確率60%」と言うくらいの学校を受験するなら、ダメ元だと考えた方が良い。
「努力圏」の判定の学校に合格できる確率は、ほぼ0%だと思って欲しい。
さらに、6年生の夏休み以前に受けた模試での合否判定など、何の役にも立たない。
理由は簡単で、参加者が少なく、しかも試験範囲が狭いからである。
こういう模試で合格判定が良くても、半年後の入試本番で合格できる保証など何もない。
6年生の9月以降の模試しか、意味はない
中学受験の模試では、9月からの模試が本番だ。
6年生の夏休みまでの模試では、合否判定は殆ど意味がない。
殆どと書いた理由は、同じ中学を志望する他の受験生の様子が、垣間見えることがある、と言うだけである。
同じ中学を志望している他の受験生の成績がどうなっているのか、多少は参考になると言う程度である。
しかし合格できるかどうかには、全く役に立たない情報である。
理由は簡単で、受験している子供たちの準備状況がバラバラだからである。
中学受験の模試というのは、中学受験する子供の学力を測る唯一の物差しではあるが、受験する子供たちが模試にどの程度備えているかによって、点数はかなり変わってくる。
簡単に言うと、その模試の過去問などを解いた経験があるかどうかだけでも、十点や二十点は点数が変わってくる。
20点も点数が良ければ、偏差値は3~5くらいは平気で動くので、模試の過去問を解いて試験に備えた生徒の成績や偏差値は良くなり、そう言う準備をしないで受けた子供の成績や偏差値は悪くなる。
自分の通う塾で受けた模試と、他塾の主催する模試との結果が大きく食い違ったりするのは、学力に差があると言うより、慣れや準備のせいが大きい。
模試の範囲の違いや、塾ごとのカリキュラムの違いも、こういう違いを生むので、受験校を決める材料となるのは、6年生の秋から冬にかけての模試の成績になるって事だね。