フェイズ2の勉強法
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次は、フェイズ2の勉強法について話そう。
フェイズ1というのは、とにかく知識に触れるというフェイズだった。
覚えていても覚えていなくても、構わない。
とにかくまず触れる。
そしてわからないことは、自分で調べるクセをつけさせる。
これが大事だ。
そして次のフェイズ2では、基本事項だけを覚えさせることに集中しよう。
「基本事項だけを覚えさせる?」そう。
くれぐれも余分なことは覚えさせない。
基本事項だけ、しっかり覚えさせる。
これがコツ!なぜかというと、フェイズ2は、『受験勉強をするための勉強』のフェイズだからだ。
勉強するにも、勉強が必要?
「受験勉強をするための勉強?受験勉強するのに、そのための勉強が必要なの?」 ミキちゃん、それが実は必要なんだ。
スポーツや武術では、基礎トレーニングというのをやるよね。
基本トレーニングとか、基本功(きほんこう)なんていう。
素振りとか、型とかだ。
球技だったら、パスとか、ドリブルとか、シュートとか。
それからダッシュしたり、持久走したり、負荷トレーニングなどだ。
武術などだと、型や基本の動きを、延々やる。
それから延々立っているだけ(タントウ功=杭のように立つ)とか、馬歩(まほ=馬に乗る姿勢)などをやる。
「ん~。
ウチもやらされたことある。
退屈なんだよね~、ああいうの。
ウチ、バスケ部だったんだけど、30分延々ドリブルだった。
あり得なくない?」確かに退屈だね。
でも、基本トレーニングをちゃんとやっておかないと、先で困る。
『段階の飛び越し』という現象が起こるからだ。
勉強にも、基本トレーニングが必要
たとえば、ミキちゃんがやったっていうドリブル練習は、きっとボールを楽に扱うための練習なんだろうね。
長時間ドリブルを続けるためには、ムダな力が入っているとできないだろう。
手や腕だけでドリブルしていたんでは、何十分も続けられないだろう。
ボールとからだが一体化して、身体全体でドリブルするようにしないと。
そういうことができるようになって初めて、試合や他の練習でボールを軽く自由に扱えるようになるわけだね。
でないと試合でボールをポロポロこぼすなんてことになる。
プロの選手のプレイをみると、ボールが身体に吸い付いているみたいですごいけど、ああいうふうになるための基礎練習っていうのがあるわけだね。
勉強だって、基礎トレーニングが必要なんだよ。
問題文を見て、『この字、なんて読むんだろう?』なんて考えていたら、問題なんか解けないよね。
字を見たらパッと読めて、パッと意味がわからないと。
それがすぐにできるように訓練するのが、フェイズ2の勉強だ。
具体的には、
- 漢字の読み書き
- 熟語の意味
- 計算練習
それから都道府県の名前と県庁所在地を覚えるのも、このフェイズでやっておこう。
ただ気を付けねばならないことは、記憶のたぐいは、詰め込んで覚えさせたらダメ。
なぜかというと、覚えきれないのに覚えようとすると、記憶の干渉という現象が起こるから。
水がいっぱい入ったコップには、それ以上の水は入らないんだ。
【受験勉強の極意】 フェイズ2では、熟語や計算、それから県名など、覚えておくべき基本事項だけ覚えさせる。
それ以上は覚えさせないように。